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年金用語集 出典:日本年金機構HP、企業年金連合会HP

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■在職老齢年金(ざいしょくろうれいねんきん)

60歳以降在職しながら受ける老齢厚生年金を在職老齢年金といい、賃金と年金額に応じて年金額の一部又は全部が支給停止されます。具体的には、60〜65歳までの間は、賃金と年金額の合計額が28万円を上回る場合、賃金の増加2に対し、年金額1を停止し、賃金が47万円を超える場合、賃金が増加した分だけ年金額を停止します。在職中の一律2割の年金の支給停止は、60歳台前半の就労を阻害しないよう、平成16(2004)年改正により、平成17(2005)年4月から廃止されました。65〜70歳までの間は、賃金と年金額の合計額が47万円を超える場合、賃金の増加2に対し、年金額1を停止します(ただし、基礎年金は全額支給)。また、70歳以降についても、平成16年改正により、平成19(2007)年4月から、60歳台後半と同じ取扱いとなっています(ただし、保険料負担はなし)。

■財政決算(=決算)(ざいせいけっさん)

厚生年金基金および確定給付企業年金の財政運営の状況を検証するために、1年間の収入と支出の状況を損益計算書で明らかにし、基準日における資産・負債等の財政状態を貸借対照表で明らかにすること。決算に関する書類は、厚生年金基金の場合には、代議員会の議決を得た上で事業年度終了後6ヶ月以内に、確定給付企業年金の場合には、事業年度終了後4ヶ月以内に、それぞれ厚生労働大臣に提出します。

■財政検証(ざいせいけんしょう)

財政検証とは、平成16年年金制度改正により導入され、保険料水準固定方式の下、社会・経済情勢の変化に伴う様々な要素を踏まえて財政状況を検証し、少なくとも5年に一度、「財政の現況及び見通し」を作成するものです。この財政検証において給付水準の自動調整によりどこまで給付水準を調整する必要があるかを推計し、財政検証を行った時点で調整を終了してもおおむね100年間にわたって年金財政の均衡が図られる見通しとなっていれば、給付水準の調整を終了することとなります。

なお、平成16年年金制度改正前までは、財政再計算が行われていました。財政再計算は、少なくとも5年ごとに実施することが義務づけられており、社会・経済情勢の変化に伴う様々な要素を踏まえて、給付と負担が均衡するよう将来の保険料引上げ計画を策定するとともに、必要に応じ制度改正が行われ、年金制度を長期的に安定したものとしてきました。

■財政再計算(ざいせいさいけいさん)

厚生年金基金、確定給付企業年金は長期にわたる制度であり、一定の予測に基づいて将来の給付と負担の見通しを立てています。その間、社会経済状況の変化によって、予測値と実績とが乖離することがあります。そのため、加入員、受給者の構成割合や経済情勢の変化を踏まえ、5年に一度、給付と負担の将来見通しを見直し、年金財政の健全化を図っています。これを財政再計算といい、そのときに必要な制度設計の見直しも行います。

■最低責任準備金(さいていせきにんじゅんびきん)

厚生年金基金が代行部分について確保することを義務づけられている積立金を指します。

厚生年金基金は、老齢厚生年金の一部を代行しています。このため、万一基金が解散する場合には、最低責任準備金を厚生年金基金連合会に納付し、年金給付の支給義務は厚生年金基金連合会に移ることとなっています。また、基金が代行返上を行う場合は、最低責任準備金を国に納付し、年金給付の支給義務は国に移ることとなります。

■最低積立基準額(さいていつみたてきじゅんがく)

これまでの加入期間に応じて発生したとみなされる給付(最低保全給付)の現価。厚生年金基金および確定給付企業年金の非継続基準の財政検証においては、最低積立基準額に見合う純資産額が積み立てられているかどうかを検証します。

なお、厚生年金基金における代行部分の最低積立基準額は、最低責任準備金となります。

■再評価(さいひょうか)

老齢厚生年金(報酬比例部分)の額は、加入期間中の標準報酬を平均して算出した平均標準報酬月額(総報酬制導入以後の期間については平均標準報酬額)を基に計算されます。その際、過去の低い標準報酬をそのまま平均すると、年金の実質価値が低くなってしまいます。そこで、過去の標準報酬を現役世代の手取り賃金の上昇率に応じて見直した上で平均しており、これを再評価といいます。

具体的には、過去の標準報酬に一定の率(再評価率)を乗じることで、現在の手取り賃金水準に読み替えます。再評価率は、少なくとも5年に1回の財政検証ごとに見直されます。

なお、平成17年4月に、財政均衡期間にわたり年金財政の均衡を保つことができないと見込まれる場合に、給付水準を自動的に調整する仕組みであるマクロ経済スライドが導入されました。これにより、年金額の調整を行っている

期間は、年金額の伸びを賃金や物価の伸びよりも抑えることとします。

■失業給付(基本手当)(しつぎょうきゅうふ(きほんてあて))

雇用保険の被保険者の方が、定年、倒産、自己都合等により離職し、失業中に新しい仕事を探し、1日も早く再就職するために支給される給付です。

雇用保険の一般被保険者に対する求職者給付の基本手当の所定給付日数(基本手当の支給を受けることができる日数)は、受給資格に係る離職の日における年齢、雇用保険の被保険者であった期間及び離職の理由などによって決定され、90日〜360日の間でそれぞれ決められます。

特に倒産・解雇等により再就職の準備をする時間的余裕なく離職を余儀なくされた受給資格者(特定受給資格者)及び、特定受給資格者以外の者であって期間の定めのある労働契約が更新されなかったこと、その他やむを得ない理由により離職した者(特定理由離職者)については一般の離職者に比べ手厚い給付日数となる場合があります。

■事務費掛金(じむひかけきん)

厚生年金基金および確定給付企業年金(主に基金型)において、年金支給のための掛金とは別に、事業を管理・運営するために必要とする費用を賄うための掛金でをいい、事務局の役職員の給与や諸手当、旅費、事務所経費、代議員会・理事会開催のための会議費などに充てられます。

■社会保険方式(しゃかいほけんほうしき)

わが国の年金制度では、加入者が保険料を拠出し、それに応じて年金給付を受けます。この仕組みを社会保険方式といいます。基本的に保険料を納めなければ給付は受けられませんが、給付は、保険料の額や支払った期間に応じて決められるため、拠出と給付の関係がより明確であり、保険料拠出について加入者の合意を得やすいメリットがあります。

社会保険方式と対比されるのが、給付を税金でまかなう税方式です。

■社会保障協定(しゃかいほしょうきょうてい)

日本と諸外国の間において国際的に活発な人的交流が行われていることに伴い、日本の事業所から海外にある支店や駐在員事務所などに派遣される日本人が増加しています。このような海外に派遣される人については、年金制度をはじめとする日本の社会保険制度と就労地である外国の社会保険制度にそれぞれ加入し、両国の制度の保険料を負担しなければならないことがあります。(二重加入の問題)

また、派遣期間が比較的短い場合、外国の年金制度の加入期間が短いという理由で年金が受けられないなど、外国で納めた保険料が結果的に掛け捨てになってしまうことがあります。(保険料掛け捨ての問題)

そのため、(1)日本と相手国いずれかの国の社会保障制度のみに加入すればよいこととするとともに、(2)相手国の年金加入期間を通算して年金が受けられるようにすることにより、二重加入の問題および保険料掛け捨ての問題の解決を図ることを目的としているのが、社会保障協定です。

■終身年金(しゅうしんねんきん)

年金受給者が生存している限り支払われる年金のことをいいます。わが国の公的年金は本人と後の世代の保険料などを原資にしているため、終身年金が原則になっています。

これに対し、あらかじめ決められた一定期間生存している限り支払われる年金を「有期年金」、一定期間生死に関係なく支払われる年金を「確定年金」といいます。

■受給資格期間(じゅきゅうしかくきかん)

年金を受ける場合は、保険料を納めた期間や加入者であった期間等の合計が一定年数以上必要です。この年金を受けるために必要な加入期間を受給資格期間といいます。

わが国の公的年金では、すべての人に支給される老齢基礎年金の受給資格期間である10年が基本になります。国民年金だけでなく、厚生年金、共済組合の加入期間もすべて含まれます。また、年金額には反映されない合算対象期間や保険料が免除された期間も、受給資格期間になります。

■純資産額(じゅんしさんがく)

厚生年金基金および確定給付企業年金の年金経理において、流動資産および固定資産(時価)の合計額から、流動負債および支払備金の合計額を控除した額をいいます。

継続基準、非継続基準といった財政検証において用いられます。

純資産額=流動資産+固定資産(時価)−流動負債−支払備金

■受託者責任(じゅたくしゃせきにん)

一般的には、他者の信認を受けて裁量権を行使する者が負う責任と義務をいいます。企業年金では、管理運営にかかわる者(受託者)がその任務の遂行上、当然果たすべきものとされている責任と義務のことをいいます。

受託者責任という概念は英米における信託法理から発展したものであり、一般的に忠実義務・注意義務・自己執行義務・分別管理義務等があるとされていますが、なかでも忠実義務と注意義務の2つが重要。

「忠実義務」は加入者や受給者の利益のためだけに忠実に職務を遂行する義務で、いかなる場合においても、受託者は年金制度の加入者や年金受給者の利益に反する行動をしてはならないというもの。また、「注意義務」はそれぞれの立場にふさわしい専門家(年金基金の理事や運用機関=受託者など)がその地位や職責にふさわしい一般的な知識にもとづいて払うべき注意義務(善管注意義務:善良なる管理者の注意義務)のこと。

厚生労働省で定めた「資産運用関係者の役割及び責任に関するガイドライン」においては、(1)資産運用関係者の役割や義務、(2)運用に当たっての留意事項、(3)情報開示の重要性、などが規定されています。

■障害基礎年金(しょうがいきそねんきん)

国民年金に加入中に初診日がある病気・けがが原因で障害者になったときに支給される国民年金の給付です。60歳以上65歳未満で日本に住んでいれば、加入をやめた後の病気・けがによるものでも受けられます。ただし、加入期間のうち3分の1以上保険料の滞納がないこと、もしくは直近の1年間に保険料の滞納がないこと(令和8年(2026)4月前に初診日のある傷病による障害の場合)が条件になります。なお、20歳前に初診日がある場合は、20歳に達した日又はその後に障害認定日が到来するときはその日において障害があれば障害基礎年金が支給されます。

障害の程度に応じて1級と2級があり、1級のほうが障害が重く、年金額は2級の1.25倍になっています。

■障害厚生年金(しょうがいこうせいねんきん)

厚生年金に加入している人が、在職中の病気やけがで障害になったとき受けられる年金です。1級・2級の場合は障害基礎年金と障害厚生年金が、さらに程度の軽い障害の場合は、3級の障害厚生年金だけが支給されます。

障害厚生年金を受けるためには、障害基礎年金の保険料納付要件を満たしている必要があります。

■障害手当金(しょうがいてあてきん)

厚生年金に加入している間に初診日のある病気・けがが初診日から5年以内に治り、3級の障害よりやや程度の軽い障害が残ったときに支給される一時金です。障害手当金を受ける場合も、障害基礎年金の保険料納付要件を満たしている必要があります。

■障害給付金(しょうがいきゅうふきん)

厚生年金基金、確定給付企業年金および確定拠出年金において、加入員(加入者)および加入員(加入者)であった者が規約で定める障害の状態(障害厚生年金の障害給付等の範囲内)に該当し、規約に定められている場合に、その本人に支給される年金または一時金をいいます。

■申請免除(しんせいめんじょ)

国民年金の第1号被保険者が、(1)所得が低いとき、(2)本人またはその世帯の人が生活保護の生活扶助以外の扶助を受けているとき、(3)保険料の納付が著しく困難なとき、などに、住所地の市町村に申請して認定を受ければ、保険料の納付が免除されます。これを申請免除といいます。

申請免除には全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除があり、免除を受けた期間の基礎年金額は、全額免除の場合2分の1(平成21年3月以前は3分の1)、4分の3免除の場合8分の5(平成21年3月以前は2分の1)、半額免除の場合4分の3(平成21年3月以前は3分の2)、4分の1免除の場合8分の7(平成21年3月以前は6分の5)で計算されます。

■随時改定(ずいじかいてい)

厚生年金の標準報酬月額は、毎年4月〜6月の給料を基に9月分から改定されることになっています(定時決定)。しかし、大幅な昇降給などで標準報酬等級にあてはめて2等級以上の差異が生じ、その状態が3カ月以上続いた場合は、9月の定時決定を待たずに4カ月目から標準報酬月額の改定を行います。これを随時改定といいます。

■数理債務(すうりさいむ)

確定給付企業年金においては、継続基準上における債務のことをいい、給付現価から標準掛金収入現価を控除したものとなります。

一方、厚生年金基金においては、継続基準上におけるプラスアルファ部分の債務のことをいい、原始数理債務から代行部分過去給付現価を控除したものとなります。

■税方式(ぜいほうしき)

公的年金は一定期間にわたり保険料を拠出し、それに応じて年金を受け取る社会保険方式で運営されています。ただし、基礎年金については、給付費の一部が国庫負担(税)でまかなわれています。(平成16(2004)年年金制度改正において、基礎年金への国庫負担割合を見直し、3分の1から2分の1に引き上げることとしました。平成16年度から引上げに着手し、平成21(2009)年度までに完全に引き上げられました。)

これに対し、基礎年金を全額税でまかなうのが税方式です。

■責任準備金(せきにんじゅんびきん)

将来の給付を行うために現在時点において保有しておくべき理論上の積立金をいいます。

厚生年金基金および確定給付企業年金において、それぞれ以下のように算出されます。

《厚生年金基金》

責任準備金=数理債務+最低責任準備金(継続基準)−未償却過去勤務債務残高+資産評価調整控除額−資産評価調整加算額

《確定給付企業年金》

責任準備金=給付現価−標準掛金収入現価−補足掛金収入現価

なお、厚生年金基金では責任準備金は最低責任準備金(継続基準)を上回らなければならないことになっています。

■選択一時金(せんたくいちじきん)

厚生年金基金の給付のうち代行部分は、老齢厚生年金を代行するものであるため年金でしか受け取れません。しかし、基金独自の上乗せ部分については、本人の希望に応じて年金で受け取るか一時金で受け取るかを選択する給付設計も可能です。また、確定給付企業年金、確定拠出年金においても、年金規約などにおいて、一時金としての受給を定めることが可能です。そのときの一時金を選択一時金といいます。

いつの時点で選択するのか、どれぐらいの割合を一時金にするのかなどは、年金規約などによって異なります。

■総合設立(そうごうせつりつ)

単独設立、連合設立とともに厚生年金基金の設立形態の1つ。同種同業の企業が強い指導力を持つ組織母体を中心にして、共同で厚生年金基金を設立する形態をいいます。

地域単位や業界単位で、中小企業が集まって設立できるメリットがあります。同じ都道府県内に(または複数県にまたがって)ある工業団地、卸商業団地、商店街などにある中小企業が集まって設立することもできます。いずれの場合も、人数要件は5000人以上です(平成17(2005)年4月以降の新規設立)。

■総報酬制(そうほうしゅうせい)

厚生年金の保険料について、月給だけでなく、ボーナスからも同一の保険料率で保険料を徴収し、かつ給付にも反映させていく考え方です。従来の標準報酬月額の考え方に比べて、ボーナスの多寡による負担の不公平を解消することができます。

平成30年4月1日現在、厚生年金の保険料は、月給とボーナスの両方に対して18.3%で賦課されています。

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